▽ 実施日:6月22日(火)20:00~21:30 Zoomにて実施
▽ 参加者:9名

■ フリートーク

まず始めのフリートークでは「あなたは健常者ですかと聞かれてなんと答えますか?」の問いについてメンバーで考え意見交換を行う。

健常者と障がい者とで分けるのではなく人間として捉えてみるとどうだろうか?

今までを振り返ってみると自分は他人から健常者とは言われたことは無いマイノリティとマジョリティの存在は自覚の無い中に存在するのではないか。

個々どこでその線引きをしているのだろうか?

マイノリティの問題をマジョリティの問題として認め何ができるのかということを考えてみたい。

とあるテレビ局では番組で障がいを障害と表示している。

その訳は障害のある人に対して今、社会が対応できていない故に障害なのだという考えの元、障害と表示しているのだという。

またメンバーのひとりは、自身の昔の頃は変なおじさんと周囲に言われ変な人という見方をされている人がいた。

それは社会が“変な人”という存在をつくりあげていた社会の問題なのではないだろうか。

■事例発表①:『怒りの表現への対応について』

担当している児童が友だちと遊んでいると急に怒りだす。

担任は怒りのポイントと沸点とその理由が分からない。

今後、そのような状態の本児とどのように関わっていけばよいのか悩む。という事例に対してメンバーで質問や意見交換を行った。

本児の怒りの兆候は何だろう? 怒りをぶつける対象は? 家族構成や家族の中での本児の姿は? 本児の過去の様子は? 落ち着きを取り戻せる大人の存在とは? 落ち着いた後の本児の様子は? 本児の思い「周りに自分を止めて欲しい」。

この本児の思いに周りはどのように関わっていったのか…。

今後、この子どもと周囲との関わりの中で、自分はどうしたらよいのかという事例と悩みをメンバーで共有した。

本児自身もコントロールしたいと思っているが自分ではコントロールできない感情のブレーキがかかりにくいと感じている。

このような姿は一般的に虐待を受けるケースに多く見られるという。

人間は備え持った防衛本能により危機的な局面に出くわした時、戦うか逃げるか死んだふりをするかフリーズするかの行動をとる場合があるとも言われている。

本児の周囲にいる大人や子どもがこの子(本児)は○○(良い見方or悪い見方)だというラベリングをすることで、本児は良い方へも悪いほうへも進んでいくのではないか。

この点を踏まえて本児の様子を担任が振り返った時、本児は自分のことをよく知って欲しいという傾向があった。

本児が求めているものの一つには周りに認めてもらいたいという思いがあるのではないだろうか。

そしてこれからも、その認め信じることを重ねていくことが本児にとっても周囲にとっても必要なことではないだろうか。

という内容での意見交換を行った。

■事例発表②:『急にパニックになる子どもへの対応について』

クラスにて担任が見ていて急にパニックを起こす子どもへの対応にまずは本児を落ち着かせるために部屋を変え一人で落ち着ける様に場所と時間をつくって個別に対応している。

今後もこの対応で良いのかということへの担任の悩みと事例を元に意見交換を行った。

今後、考えられる対応としては、まずこの子の安心をどのような形で提供できるか?

この子の苦しんでいる部分を取ってあげることが最優先ではないだろうか。

パニックとは引き金により自分でコントロールできない状態にいる。

発生してすぐの状態では外からの修復は難しいため落ち着いた後に話を進める方法が良いのではないか。

重要な点として、何故この子はパニックになった時に外に行きたいのか?という分析が必要ではないか。

そして本人が落ち着いた時、その子に合ったステップで本人がどうしたいのかという思いに応えてあげる。

その積み重ねから最終的には一度、みんなと過ごす経験を目指してみては良いのではないか。

自分が言葉にしたことを具現化してくれる大人がいてくれることで、そのこの自信が育まれる。

このような対応や方針を保育士同士で共有し統一しておくことも必要なことではないだろうか。という内容での意見交換を行った。


次回の障がい児・者研究会 開催予定:2021年7月20日(火)
望之門保育園もしくはZoomでの開催を予定