▼ 日 時 2019 年 1月29日(火) 19時15分~21時00分
▼ 会 場 育徳園保育所3階 幸分ホール 阿倍野区阪南町5-12-5
▼ テーマ 『つまずきのある子どもの意欲の土壌を育むために私たちができること』
▼ 講 師 梅花女子大学 伊丹 昌一 教授
▼ 参加者 83名 大地協会員施設関係 58名 会員外 25名 ※内スタッフ13名

●伊丹昌一先生のお話し要約

支援を要する子どもは統計報告以上に現場感覚としてはある。統計の10倍くらいの感覚。
ゲーム症、起立性調節症、HSC/感受性が高すぎる子どもなどもいる。とはいえ子どもにとっての人間関係の基本は親子関係からはじまっている。
そして虐待、貧困、生活習慣、共依存、発達症の特性だけではなく、二次的な問題も多くある。大学では入試、テストなどで合理的配慮を実施している。
国民の義務として、ユニバーサルデザインの多様性と共生社会を実現させることが言われている。そのためにも、障がいとは何にかについて知ることが必要である。
障害とは①体のしくみがうまくはたらかない、その状態がかわらないこと。②その結果生活に不都合が表れていること。
②の不都合は減らせる障がい名にとらわれずに 周囲が変わるという視点も大切する必要がある。
昨今焦点化されている、虐待という問題について。大人という強者がさまざまな力で、弱者である子どもを支配しているということである。発達障がいと反応性愛着形成不全は似た様相をしめすが対応方法はちがう。養育者へのカウンセリングも必要となる。
子どもの困り感は環境との間に生じている 二次的なものを予防することが大切。
自己肯定感を高めるポイント
自分の良さを認めることができような 褒め方を工夫する必要がある。
Calm 穏やかに。Close 子どもに近づいて。Quiet 声のトーンを抑えて静かに。という方法です。子どもの当り前の行動をほめる。言葉だけでなくノンバーバルなサイン。親指を立てるなどです。 逆をしていませんか?いらいらとして遠くから大きな声で声をかけていませんか?
保育者も自己肯定感を高めていかないといけない。自分で自分をほめることをこころがけてみましょう。そして、子どもの笑顔のためには、大人が笑顔でいないといけません。無理せず少しずつやりましょう。相談はいつでもしてください。

 ● 研修会アンケート
回収 59/70 ※配布数70(スタッフ以外)
とても満足 56 満足 3 やや不満 0 不満 0
アンケートからは満足しているという回答が得られた。

● 講師の伊丹先生への質問と回答
後日伊丹先生から回答が届きました。
質問1
自分をほめるのがすごく苦手でいつも反省したり自分を否定したりしています。どうしたら自分をほめたり、認められますか?また肯定的な表現は何にこころがけたらできるようになりますか?
質問2
限りなくグレーゾーンの子どもの保護者に対してまず一番はじめにどのようなアクションを起こせばよいのか?伝え方。言いすぎると信頼関係が壊れ、遠回しだと伝わらないと思い悩んでいます?

A:自分を誉めることが出来ない人は、基本的に自信が無い人が多いし、過去に誉められたことの無い人です。また承認要求が下がっている可能性あります。その場合無理せず、誉めなくていいです。肯定的な表現は練習あるのみです。子どもと関わる人は、肯定的表現を練習しなければなりません。