日 時 2021年10月26日(火)  19:30~21:00
参加者 8名 ZOOMで実施

テーマ「子どもの育ちの中で 障がいを考える 子どもの権利条約の視点で…」

今回はゲストスピーカーに関口俶枝氏(子育て運動 えん代表・子どもの権利条約関西ネットワーク)を招きました。

 子どもの権利条約って?という話から開始した。子どもの権利条約が国連総会において、採択され、日本が批准した歴史を学んだ。(日本は毎年勧告を受けているのが現状。)

  子どもが育つために大切な必須な事柄とはという質問が投げかけられ「愛」「見守る人」「衣食住」等の回答があった。子どもが育つ基本原則として「差別されない」「子どもにとって良いことを優先する」「いのちが守られる」「子どもといっしょに考える」という話があった。

 子どもの権利条約の中で、参加者それぞれが大切だと思う条約を3つ選択し、理由を話すという作業をした。参加者全員がそれぞれ違う視点で大切な条約を選択しており「子どもに今一番必要だが守られていない条約をチョイスした」や「国籍や宗教性別で差別されてはいけないという条約を見て、目の前の外国籍の子どもは日本の文化に迎合させられている【日本化】されている状況があるので特に気になった」という話も広がった。

 子どもの権利条約の中で主になる4原則として「いきる」「まもられる」「そだつ」「きいてもらう」権利が必須であるという事、また、その権利を活かすためには、子どもに関わる私たちが「子育て」と「子育ち」という2点を理解する必要がある。「きいてもらう」という権利は、参加する権利であるという事も付け加えられた。

 なぜ子どもの権利という視点と方法が大切なのか?日本の社会の中では、子どもは保護されるべき存在という一面だけに囚われていることが多いが、「そもそも、子どもは権利の享有・行使の主体である」「独立した人格と尊厳を持つ主体である」それは「一人ひとりが大切にされる」という話に繋がる。

 現在子どもの権利として一番奪われているのは「本人の声を聴いてもらえていない」という事ではないだろうか。いろんな困難ケースが起きても、子どもは様々な自分自身のことに関する決定の過程に参加させてもらっていない。自分の人生ではあるが大人・専門職が良かれと思って決めた事項によって振り回されている。それは「自分の人生の外側に居ること」という事例での説明があった。

 子どもの権利条約が出来るまでの道筋をつけた、ポーランドのコルチャック先生の絵本の紹介があり「子どもは未来の担い手ではなく、いまを生きる主体である」という文章が出された。

全員から様々な感想と質問があった。
「乳児の主体性を守るということはどのような行為なのでしょうか?」
「子どもたちが権利の主体として存在できるよう大人がその環境を整えることが大切である」それは、言葉が通じなくてもひとつひとつの動作の確認や、一言一言の言葉掛けで、乳児に確認や承諾を得るという関わりが重要ではないか。それは、障がいのある子どもにも同じことが言えるのではないだろうか。障がいのある子どもと捉えるのではなく、一人の人として尊重しながら相手の意見を聞くという行為を私たちは実施しているだろうか?「この子はこんな子だから」、「これは言っても理解しにくいから」と大人が物事を進めていくような、子どもの意見を無視した状況を作っていないだろうか?改めて考えた。障がいのある子どもたちについて、養育や療育の課題を深める中で、「保育士が集団の活動がその子どもにとって今必要だと考えていたとしても、保護者が療育を優先していくことがある。この状況をどう考えるか。」という話になった。その背景には、例えば乳児健診の時に、子どもの発達に対して何らかの指摘を受けた保護者は、療育手帳や障がい者手帳を取るように薦められたり、受給者証を取って療育を提供する施設の利用を薦められたりすることが当たり前のようになっている。子どもの現状に不安をいだき、状況はよくわからない保護者の、今できることをしてあげたい、よいとされることをしてあげたいという気持ちがその傾向に拍車を掛ける。「発達への不安があるなら療育を」と薦める前に、その保護者とその子どもにとって良い環境とは何かについてや、今その子どもに何が必要かという細やかな視点をもった関わりが重要である事を再確認した。そのためにももっと子どもの権利条約の観点からを知り、子どもたちとの丁寧な関わり方を学び、実践していく必要があるという事を学んだ。

以上